背中の痛み

背中の痛みとは

背中の痛みとは背中の痛みといえば、筋肉痛や悪化した肩こりなどを想像するかもしれません。ただ、実際には内臓疾患や疲労、背骨の骨折などが原因になっていることもあります。
中でも、狭心症や心筋梗塞、がんといった重大な病気によって背中に痛みが出ていると思われる場合には、早急な診断・治療が必要です。
なかなか治らない背中の痛み、原因の分からない背中の痛みがある場合には、当院にご相談ください。

原因は内臓?
背中の痛みの4つの原因

内臓疾患

狭心症や心筋梗塞、胃炎・胃潰瘍、がん、胆のう炎、肝炎など、さまざまな内臓疾患が背中の痛みの原因となります。
命に関わる病気も少なくないため、注意が必要です。

このような症状があれば、すぐに病院へ

  • 突然の急な背中の痛み
  • 背中と共に、胸や肩なども痛む
  • 手にしびれがある
  • 痛みが3カ月以上続いている
  • 吐き気、体重減少、下血など他の症状がある

上記のうち1つでも該当する場合には、早急に医療機関を受診してください。

疲労や生活習慣

筋肉の疲労、筋肉痛などによって起こる背中の痛みは、特に中高年の方、運動不足の方によく見られます。また、若い方でも身体・筋肉を酷使した場合、同様に背中の痛みを感じることがあります。
その他、猫背や頬杖などの不良姿勢、うつぶせ寝などが原因となって、背中の筋肉に痛み・コリが生じることがあります。

首の痛み

頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症などに伴う首の痛みが拡大し、背中に痛みを感じることがあります。
それ以外の症状としては、肩こり、手の痛みやしびれ、握力低下、ふらつき、歩きづらさなどが挙げられます。

背骨の圧迫骨折

閉経後の女性に多いのが、背骨の圧迫骨折です。骨粗しょう症を合併しているケースも少なくありません。背中の痛み、背中が曲がってきた、身長が低くなった、労作時の痛みなどの症状が見られます。

【場所別】背中の痛みから
考えられる病気

背中のどこが痛むかによって、原因となる病気のおおよその見当をつけることも可能です。

背中の左側が痛い場合

心臓の病気
(狭心症・心筋梗塞など)

心臓に近い左側の背中が痛いという場合には、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患が疑われます。主な原因は動脈硬化であり、背景には生活習慣の乱れがあることが多くなります。主な症状は胸痛で、特に急性心筋梗塞の場合は強烈です。その他、動悸や息切れ、呼吸困難、不整脈、吐き気、冷や汗などの症状も見られます。

胃の病気
(胃炎・胃潰瘍など)

胃炎や胃潰瘍も、胃痛に加えて背中の左側の痛みを伴いやすい病気です。その他の症状としては、胸焼けや吐き気、嘔吐、ゲップ、重症化した場合の吐血・下血が挙げられます。暴飲暴食、ストレス、薬の副作用、ピロリ菌感染などを原因とします。

膵臓の病気
(膵炎・膵臓がんなど)

アルコールによって脾臓が刺激されたり、胆石が膵管の出口を防ぐなどして発症するのが膵炎です。膵臓がんとともに、みぞおちや左脇腹、背中の左側などの痛みの原因となります。それ以外の症状としては、黄疸や吐き気・嘔吐、下痢、便秘などが挙げられます。

背中の右側が痛い場合

胆のうの病気
(胆石・胆のう炎・胆のうがんなど)

食習慣の乱れや肥満、ストレスが原因となる胆石、あるいは胆のう炎、胆のうがんでは、下腹部や右脇腹、背中の右側の痛みが見られます。それ以外にも、黄疸や吐き気・嘔吐、白い便、濃い尿の排出、下血などの症状を伴うことがあります。

肝臓の病気
(肝炎・急性肝炎・肝がんなど)

ウイルス感染、大量飲酒、薬の副作用、針刺し事故、性行為などを原因として起こる肝臓の病気では、背中の右側の痛みが認められることがあります。その他の症状としては、発熱や食欲不振、吐き気・嘔吐、腹痛、黄疸、むくみ、濃い尿の排出などが挙げられます。

背中の中央(上部)が
痛い場合

大動脈瘤

主に動脈硬化を原因として、大動脈が瘤のように膨らむ病気です。瘤が大きくなると、胸のつかえる感じや背中の痛み、呼吸困難などの症状が現れます。また破裂時には激しい胸痛・腹痛があり、これを背中の痛みとして感じることもあります。

大動脈解離

主に動脈硬化を原因として、大動脈の中膜が裂け、血液が流れ込んで通り道が2つできる病気です。胸や背中、あるいは腰、脚など広範囲で激痛が起こります。また、血圧低下、意識消失、下肢の麻痺といった症状も見られます。

急性腎炎

背中を叩いた時に響くように痛むのが、腎炎や腎結石です。腎炎の主な原因は細菌感染、腎結石の主な原因は腎臓内での結晶の形成です。

帯状疱疹

水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって水ぼうそうを発症・治癒後、体内に潜んでいたウイルスが再度活性化して起こるのが帯状疱疹です。帯状に湿疹や水ぶくれが現れ、チクチクと痛みます。

背中の痛みの検査方法

背中の痛みの原因を調べるため、主に以下のような検査を行います。

尿検査

尿の中に白血球や赤血球が見つかった場合には、尿管結石や腎盂腎炎を疑います。腎盂腎炎の原因となる細菌の有無・種類についても調べることができます。
がん細胞の有無について調べ、がんの可能性も確認します。

超音波検査(エコー検査)

腎臓や膵臓、尿管、前立腺などの異常・病気の有無について調べます。痛みや被ばくのない、患者さんのご負担の少ない検査です。

血液検査

消化器や泌尿器、血管系の病気がある場合には、血液検査が発見のきっかけになることが多くなります。前立腺がんが疑われる場合のPSA、膵炎を疑う場合のアミラーゼなど、着目する項目も重要になります。

レントゲン検査

尿管結石、整形外科疾患などが疑われる場合、レントゲン検査は非常に有用となります。
さらに詳しい情報を調べる場合には、CT検査を行います。

CT検査

尿管結石の場合であれば結石の位置や大きさが、水腎症であれば尿管・腎盂の状態が詳しく分かります。また、肺や膵臓の状態、大動脈の太さ、前立腺がんの骨転移などについても詳しく調べることが可能です。

背中の痛みの治療方法

ここまでにご紹介した通り、背中の痛みは実にさまざまな病気で起こり得る症状です。
痛む部位、他の症状の有無や種類、あるいは年齢や生活習慣などから、ある程度絞り込むことが可能です。検査・診断後は、速やかに痛みの原因となっている疾患の治療へと移行し、健康、そして命を守ることが大切です。
当院では内科・循環器内科・整形外科の病気についてはできる限り対応し、より専門的な検査や治療が必要になった場合には、提携する高次医療機関へとご紹介します。当院であれ他院であれ、患者さんにとってもっともメリットが大きくなるよう、適切に治療のご案内をいたします。