- 胸(心臓)が痛い・苦しい、
締め付けられる痛さで
お困りの方へ - 胸が痛い・苦しい時に確認すべきポイント
- 胸が痛い・苦しいなどの症状から考えられる病気
- ストレスが胸の痛みの
原因になる? - 胸が痛い・苦しい時の検査方法
- 胸が痛い、苦しい時は
何科に行けばいい?
胸(心臓)が痛い・苦しい、
締め付けられる痛さで
お困りの方へ
歩行や階段の昇降など軽い運動をした時、あるいは何もしていない時、胸が痛い・苦しい・締め付けられるということはありませんか?
胸の痛みは、狭心症や心筋梗塞、不整脈などの循環器の病気でよく見られる症状です。以下のような症状がある時には、一度当院にご相談ください。なお痛みは、肩や背中で感じられることもあります。
このような症状は
ありませんか?
- 突然の胸の痛み
- 労作時など、時々ある胸の痛み
- 胸が締め付けられる感じ
- 胸が苦しい感じ
- 胸の痛みが繰り返される
- 胸から肩や背中にかけての痛み
- 吐き気や嘔吐、冷や汗、呼吸困難などを伴う胸の痛み
胸が痛い・苦しい時に
確認すべきポイント
胸の痛み、苦しさがあった場合には、以下のようなポイントを確認し、医師・救急隊員に伝えるようにしてください。
可能であれば、メモを取っておくと診断に役立ちます。
いつから痛い?
「〇日前に」「〇カ月前に」といった、初めての胸の痛みがいつ起こったかという点です。
繰り返す場合には、その頻度についても記録しておきましょう。
どのくらい痛みが
続いている?
痛みが出た場合、数分で治まるのか、それ以上続くのかといったことを確認します。
どこが痛い?
「胸のこのあたり」「胸全体が痛い」、「肩や背中が(も)痛い」といった、痛みが出る場所・範囲について確認しておきましょう。
どのような痛み?
チクチク・ビリビリ・ズキズキ痛む、鋭く・鈍く痛む、痛みに波がある・ない、圧迫されるように痛むといった、具体的に痛みの現れ方を確認します。
痛みが起こった状況は?
労作時や安静時、咳をした時、姿勢を変えた時、食後、緊張時など、痛みが出た時の状況や心身の状態を確認しておきましょう。
痛み以外の症状は?
呼吸困難、吐き気や嘔吐、冷や汗、意識の低下・失神、発熱など、胸の痛み以外の症状についても、できる限り詳しく把握しておきましょう。
胸が痛い・苦しいなどの
症状から考えられる病気
狭心症
胸痛や胸の締め付け感、動悸、呼吸困難、めまいといった症状がある場合には、狭心症や心筋梗塞を疑います。狭心症の場合、多くは症状が数分~15分程度で治まります。ただし、放置はできません。心筋梗塞を発症するリスクも高くなるため、必ず受診し診断・治療を受けてください。
心筋梗塞
突然の胸の強い痛み、締め付け感、冷や汗、意識低下などの症状が現れた場合には、心筋梗塞を疑います。すぐに救急外来を受診してください。一度壊死した心筋は、二度と元には戻りません。主な原因は動脈硬化です。背景には、糖尿病や高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病が認められることが多くなります。
不整脈
脈が速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいはリズムが乱れる(期外収縮)といった症状が見られる場合には、不整脈を疑います。そのうち、特に危険度が高いのが、後ほどご紹介する心房細動です。経過観察で問題のない不整脈もありますが、医療機関で診断を受けておくことが大切です。
大動脈瘤
大動脈が瘤のように膨らんだ状態を指しますが、初期には自覚症状はほとんどありません。瘤が大きくなると、胸痛や咳、喘鳴、飲み込みづらさなどの症状が現れます。また破裂時には突然の激しい胸痛・腹痛が認められ、命の危険があります。
大動脈解離
大動脈を構成する内膜・中膜・外膜のうち、中膜が避け、血液が流れ込むことで血液の通り道が2つできてしまう病気です。胸・背中に激痛が走り、その後痛みは腹や腰、脚へと拡大します。一刻も早く救急外来を受診してください。
脂質異常症
脂質異常症を放置していると、動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞のリスクが高まります。脂質異常症自体は自覚症状に乏しい病気ですが、狭心症や心筋梗塞の発症時には、胸痛をはじめとするそれぞれの症状が現れます。
心筋炎
発熱や悪寒、頭痛、倦怠感、筋肉痛などの風邪のような症状がまず現れ、続いて胸痛や不整脈などの症状が見られる場合には、心筋炎を疑います。
心筋炎は、心筋のウイルス感染を原因とします。心筋のダメージによって心臓のポンプ機能が低下することで、上記のような症状が現れます。心不全の状態となり、命を落としてしまうこともあります。高齢者や子どもだけでなく、全年齢の方が注意すべき病気と言えます。
風邪を引いた後などに胸痛などの異変を感じた時には、すぐに当院にご相談ください。
心房細動
胸痛や動悸、労作時の息切れ、頻脈といった症状がある場合には、心房細動を疑います。
心房細動では、心房が1分間に300~500回も痙攣のように収縮し、そのリズムの乱れによって心臓が正しく機能しなくなります。心不全となり、命を落としてしまうケースも見られます。
また、心房で血栓が生じやすい状態となるため、脳塞栓症を起こすこともあります。こちらも命に関わり、かつ後遺症が残る可能性が高い病気です。
心電図、ホルター心電図などによって早期発見が可能です。
ストレスが胸の痛みの
原因になる?
蓄積したストレスは、自律神経のバランスを乱します。そして自律神経のバランスが乱れたことを原因として、胸の痛みや苦しさが現れるということがあります。またストレスは、心臓疾患の原因の1つになります。
そのため、「ストレスが原因の胸痛だから大丈夫だろう」とは言えません。ストレスはその他にも、さまざまな病気にとっての危険因子です。
胸の痛みがある場合には、身体からのSOSのサインだと考え、必ず医療機関を受診するようにしてください。
胸が痛い・苦しい時の
検査方法
心電図検査
心臓が発する微弱な電気信号を検知し、波形として表示します。狭心症、心筋梗塞、不整脈、高血圧などの発見・診断に役立ちます。
24時間ホルター心電図検査
小型の装置として装着していただける心電図です。装着した状態で24時間、普段通り生活することで、診察室では認められない不整脈などの発見に役立ちます。
レントゲン検査
心臓・肺の状態を確認します。狭心症や心臓肥大や胸水、肺の異常の有無の発見に役立ちます。
血管エコー検査
(超音波検査)
血管の狭窄・閉塞、大動脈瘤、大動脈解離の有無を調べることができます。痛み、被ばくは一切ありません。
心エコー検査
(超音波検査)
心臓に対するエコー検査です。心臓機能の評価、弁膜症の有無などについて調べることができます。
ABI検査
両手足の血圧を測ります。上肢・下肢の血圧を把握することで、動脈硬化の程度を評価します。
運動負荷試験
血圧や心電図をリアルタイムで測定しながら運動をし、心臓の機能を評価します。
胸が痛い、苦しい時は
何科に行けばいい?
胸の痛みや苦しさがある場合には、内科や循環器内科を受診しましょう。循環器内科であれば、循環器疾患のより詳しい検査や専門的な治療が受けられます。
命にかかわる疾患が原因になっていることもあるため、「気のせいだろう」「それほど強くないから」と受診を先延ばしにせず、お早めに当院にご相談ください。
このような胸の痛み、
苦しさはすぐに医療機関へ
- 突然の激しい胸の痛み、圧迫感
- 冷や汗
- 吐き気、嘔吐
- 呼吸困難
- 意識の低下
上記のような症状が現れた時には、すぐに循環器内科を受診してください。心筋梗塞や大動脈解離、大動脈瘤破裂などが疑われる場合には、救急外来を受診します。