- フレイルとは
- フレイルの症状をチェック
- フレイルの原因
- フレイルの診断基準
- フレイルになったらどうする?
治療方法 - フレイルに対する
リハビリテーション - フレイルの主な3つの予防法
- フレイルに関するよくある質問
フレイルとは
フレイルとは「加齢によって心身が衰えた状態」を指します。「健康な状態」と「介護が必要な状態」とのあいだにあるものとお考えください。
フレイルは、誰にでもいつかは訪れるものです。ただ、早期に適切な介入を行うことで、元の健康的な状態に戻す・介護が必要な状態になるのを遅らせることが可能です。
早期介入によって、フレイルの予防や改善を図りましょう。
フレイルの症状をチェック
以下のようなフレイルの症状がある場合には、お気軽に当院にご相談ください。
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同年代の同性の人と比べて、健康を気遣った食事ができていない
- 野菜、肉または魚を毎日2回以上食べていない
- たくあん、さきいかなどを噛み切れない・噛み切るのに苦労する
- お茶、汁物でむせることがある
- 1日30分以上の汗をかく運動をしていない
- 1日に歩く時間が1時間未満(通勤、散歩、買い物などを含む)
- 同年代の同性の人と比べて、歩くのが遅い
- 年々、外出の回数が減っている
- 誰とも一緒に食事をしない日がある
- 自分のことを、活気がないと感じる
- 物忘れが気になる
フレイルの原因
フレイルになる原因は人によってさまざまです。
その中で、多くの方に共通していると思われるのが、サルコペニアです。
サルコペニア
サルコペニアとは、加齢、病気、心不全などによって筋肉量が低下した状態を指します。筋肉量が減ると、基礎代謝も低下します。すると、食べる量が減り、栄養不足となります。
サルコペニアによって栄養不足になり、活動量が低下し、さらに筋力が低下する(サルコペニアが深刻化する)という悪循環に陥った時には、フレイルがかなり近づいている状況と言えます。
フレイルの診断基準
以下の5つの項目のうち、3つ以上に該当する場合にフレイルと判断します。
また1~2項目に該当する場合には、プレフレイル(フレイルの一歩手前)という判定になります。
項目 | 評価基準 |
---|---|
体重減少 | 6カ月で2kg以上の意図しない体重減少があった |
筋力低下 | (男性)28kg未満 (女性)18kg未満 |
疲労感 | ここ2週間で、特に原因は分からないが疲れた感じがした |
通常歩行速度 | 1.0m/秒未満 |
身体活動 | 以下2つに該当する ・軽い運動、体操を週に1回もしていない ・定期的な運動、スポーツを週に1回もしていない |
フレイルになったら
どうする?治療方法
フレイルの原因となっているサルコペニア対策として、肉や魚などでタンパク質を十分に摂取し、骨格筋の形成・維持を図ります。
また、タンパク質の合成を促す必須アミノ酸「ロイシン(※)」の摂取は、筋力トレーニングと組み合わせることで、より高い効果が期待できます。効率的なタンパク質の合成のためには、筋力トレーニングの1時間後にロイシンを摂取するのが良いと言われています。
その他、カルシウム、ビタミンDもフレイルの予防・改善のためには摂取が推奨されます。
サルコペニアの背景に病気、心不全がある場合には、それらの治療も必要になります。
※ロイシンは、マグロ・サンマ・牛肉、鶏肉・豚肉・大豆製品・乳製品に多く含まれています。
フレイルに対する
リハビリテーション
フレイルに対するリハビリテーションでは、整形外科疾患に対するリハビリテーションとは多少異なり、全身を鍛えることに重きが置かれます。
ウォーキングをはじめ、軽いジョギング、水泳など、全身運動によってバランスよく筋力アップを目指しましょう。
ただ、当然ながら無理をするとケガの原因になりますし、辛い運動は長続きしません。当院では、患者さんのご希望、お身体の状態、ライフスタイルなどを考慮したリハビリメニューをご提案します。どうぞ、安心してご相談ください。
フレイルの主な3つの予防法
フレイルの予防において重要となる、3つの柱をご紹介します。
人と会うこと
友人とお茶や食事をする・買い物や旅行をする、習い事をする、馴染みの店に行くなど、1日1回は人と会い、お喋りをしましょう。
近くに知り合いがいないという人も、これから知り合いを作るつもりで外出の機会を増やしましょう。
しっかりと食事を摂ること
年齢を重ねてからは、「しっかりと食べる」ことが重要になります。特にタンパク質、ロイシンなどの必須アミノ酸を積極的に摂りましょう。
また、しっかり食べるためにはお口のお手入れも大切です。定期的に歯科医院に通い、虫歯・歯周病を予防するとともに、必要な治療を受けましょう。
体を動かすこと
動くというのは、何もスポーツでなくても良いという意味です。家事、庭仕事、買い物、散歩など、体を動かす機会はたくさんあるはずです。家族やご友人と一緒に楽しめれば、なお良いでしょう。
今後動ける体を維持していくためには、今動くことが大切です。
フレイルに関する
よくある質問
フレイルになりやすい年齢はどのくらい?
現在、国内では75歳未満の方の数%、80代前半の方20%以上、85歳以上の方の約35%がフレイルに該当すると言われています。
フレイルが進行する原因は何ですか?
まず挙げられるのが、加齢や病気、心不全などによって筋肉量が低下する「サルコペニア」です。
その他、配偶者など大切な人との死別、退職後の目的の喪失、お口の健康の低下なども、フレイルを進行させる原因になることがあります。
フレイルとサルコペニアの違いとは?
フレイルとは、「加齢によって心身が衰えた状態」を指します。そしてフレイルの主な原因となるのが、「加齢、病気、心不全などによって筋肉量が低下した状態」を意味するサルコペニアです。
フレイルに意欲・興味の喪失などの心の問題も関わっている点も、両者の違いと言えます。
フレイルになりやすい人はどんな人?
糖尿病・骨粗鬆症・認知症・うつ病・慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの持病がある方、それらの症状、健康面での不安から、フレイルになりやすいと言えます。
フレイルを予防するためには、これら持病の治療としっかりと向き合うことも大切です。