腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは

椎間板の構造

椎間板とは、背骨1つ1つ(椎骨)のあいだに存在し、クッションの役割を果たしている軟骨のことを指します。
中心にはゼリー状の髄核があり、そのまわりは線維が層となり重なっています。

腰椎椎間板ヘルニアになるしくみ

腰椎椎間板ヘルニアになるしくみ椎間板ヘルニアとは、加齢に伴う椎間板の弾力低下、背骨への負荷により、髄核が飛び出すこと(ヘルニア)で、神経を圧迫し、痛みなどの症状を引き起こす病気です。
背骨は頸椎・胸椎・腰椎に分けられますが、このうちの腰椎で起こった椎間板ヘルニアを「腰椎椎間板ヘルニア」と呼びます。
腰椎椎間板ヘルニアは、20~40代の比較的若い男性によく見られます。特にスポーツ、仕事などで前屈みになることが多い、重い物を持ち上げる・持ち運ぶことが多い人は注意が必要です。

腰椎椎間板ヘルニアの症状をチェック

腰椎椎間板ヘルニアの症状には、以下のようなものがあります。
神経が圧迫されることで、腰だけでなく下肢にも症状が現れる点に注意が必要です。

腰椎椎間板ヘルニアの症状をチェック
  • 太もも、ふくらはぎなどの痛み
  • 腰痛
  • 下肢のしびれ、感覚の低下
  • 脚が上がりにくい、歩きづらい
  • 排尿障害、排便障害

腰椎椎間板ヘルニアの
3つの症状レベル

腰椎椎間板ヘルニアは、その症状によって重症度が分類されます。

軽度 椎間板が飛び出しているが、神経は圧迫していない。
軽い腰痛などの症状のみ見られる。
中等度 椎間板が飛び出し、神経を圧迫している。
太ももやふくらはぎなど下肢の痛み、しびれがある。
重度 神経の圧迫がひどくなっている。
筋力低下も重なり、歩行が難しくなる。排尿障害や排便障害が見られることも。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

腰椎椎間板ヘルニアの原因二足で生活する私たちヒトの椎間板には、座る・前屈みになるといった動作であっても、体重の数倍の負荷がかかります。
腰椎椎間板ヘルニアは、このような何気ない動作の繰り返しを主な原因として発症します。スポーツや仕事で前屈みになることが多い、重い物を持ち上げる・持ち運ぶことが多いと、それだけ発症リスクも高まります。
その他、体重増加、もともとの体質・骨の形なども発症に影響します。
誰にでも起こり得る病気であることを理解しておくことが大切です。

腰椎椎間板ヘルニアの
検査方法

腰椎椎間板ヘルニアが疑われる場合には、以下のような検査を行います。

レントゲン検査

腰椎の不安定性や骨のずれ、骨折などの有無を確認します。
他の疾患を除外するためにも必要になる検査です。

MRI検査

脱出した椎間板の状態、部位、重症度などを正確に把握することができます。
神経の圧迫の程度なども確認できます。
腰椎椎間板ヘルニアの診断においてもっとも重要となります。

腰椎椎間板ヘルニアの
治療方法

まずは薬物療法・ブロック注射・リハビリなどの保存療法を行い、十分な効果が得られない場合に手術を検討します。

薬物療法

非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩薬によって、痛みの軽減を図ります。

ブロック注射

局所麻酔やステロイドを注射することで、痛みの劇的な改善が期待できます。

リハビリテーション

痛みが落ち着いてからは、筋力トレーニング、ストレッチ、牽引などによるリハビリが有効です。

手術療法

後方椎間板切除術、椎間固定術、経皮的椎間板療法などの手術が行われます。
手術が必要な場合には、速やかに高次医療機関をご紹介します。

腰椎椎間板ヘルニアに対するリハビリテーション

腰椎椎間板ヘルニアに対するリハビリテーション薬物療法、ブロック注射などによって痛みが落ち着いてから、あるいは手術後は、リハビリテーションを積極的に行います。腰に負担をかけない筋力トレーニング、ストレッチ、また専用の器具を用いた牽引などが行われます。
誤った方法、負荷の高すぎる方法で行うと、逆効果になる恐れがあります。医師の指導のもと、理学療法士などのサポートを受けながら行っていきましょう。

また手術後には、ベッドの上でできる負荷の少ないリハビリから開始します。深部静脈血栓症などの合併を防ぐためにも、早期からのリハビリ開始が重要です。
退院後には、腹筋運動、肩を床につけたままのブリッジなど、徐々に負荷の大きい運動が可能になります。