こんな症状はありませんか?
筋肉は、特別な意識を持って運動・食事をしない限り、通常は加齢とともに減少します。以下のような症状や感覚がある場合には、筋肉量の減少や筋力の低下が起こっているものと考えられます。

- 見た目として明らかに筋肉が減り、脚などが細くなった
- 室内や屋外で、つまづくことが増えた
- 少しの運動をしただけで疲れを感じる
- ペットボトルのキャップを開けづらい
- すぐに座りたくなる、座る場所を探す
- 立ち上がる時、必ず何かを掴む・手をつく
- よく脚がむくむ
- 猫背の姿勢が楽に感じる
筋力の低下の原因は加齢によるサルコペニア?
サルコペニアとは、加齢・病気によって筋肉量が減少し、日常生活に支障をきたすほど筋力が低下した状態を指します。
サルコペニアを放置していると、さらに筋力が低下し、日常生活への影響が大きくなります。
一次性(原発性)サルコペニア
加齢を原因として起こるサルコペニアです。サルコペニアは、病気のない、健康な人にも起こります。
二次性サルコペニア
加齢以外の、病気や栄養不足を原因として起こるサルコペニアです。
サルコペニアをセルフチェック
サルコペニアの簡易的なセルフチェックをご紹介します。
筋力の低下が現れやすいふくらはぎの太さを測ることで、サルコペニアの危険度が分かります。
- 両手の親指、人差し指を使って、輪っかをつくります。
- 利き足とは逆の足のふくらはぎの、いちばん太い部位を、①の輪っかで掴みます。
サルコペニアの危険度 | |
輪っかよりもふくらはぎの方が太い | 低い |
輪っかとふくらはぎの太さがちょうど同じくらい | 普通 |
輪っかよりもふくらはぎの方が細い | 高い |
サルコペニアは要介護状態を引き起こす原因となります
サルコペニアが進行すると、立ち座り、歩行、階段の上り下り、家事、さらには食事や入浴など、切っても切り離せない運動・習慣などにおいて不便を感じることが多くなります。
また、基礎代謝が低下するため、食欲不振や栄養不足となり、これがさらに筋力の低下を加速させます。
そしてこういった負のサイクルの先で待っているのが、要介護状態です。
将来要介護にならないためにサルコペニアを予防しましょう
要介護状態になった時の心境は、元気なうちはなかなかイメージができません。しかし、これまで当たり前であった「やりたいことを自分の力で行う」ことができないと、歯がゆさや家族への申し訳なさ、生きることの意欲への低下など、さまざまな種類の辛さに襲われます。
ご自身のため、そしてご家族のためにも、筋力低下に気づいた時点でサルコペニアの予防をすることが大切です。「単なる筋力不足」と考えるのではなく、「体が弱っていっている」という危機感を持って、サルコペニアの予防、あるいは改善に取り組みましょう。
筋力低下の原因と考えられる病気
腰部脊柱管狭窄症
加齢に伴う骨の変形、椎間板や靭帯の突出などによって、脊髄が通るトンネル「脊柱管」が腰部で狭くなり、神経が圧迫される病気です。足の筋力低下やしびれ、間欠跛行、排尿障害・排便障害などの症状を伴います。
腰椎椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間にある椎間板が飛び出し、腰椎の神経が圧迫される病気です。下肢の筋力低下やしびれといった症状を伴います。スポーツや肉体労働、デスクワーク、肥満などによる腰椎への負荷を主な原因とします。20~40代の、比較的若い方によく見られます。
多発性硬化症
脳、脊髄などの中枢神経系が障害されることで、免疫が誤って神経線維を覆う保護膜(ミエリン鞘)を攻撃する病気です。筋力低下、こわばり、しびれ、疲労感、発声・嚥下障害、バランス感覚や認知機能の低下など、多様な症状が引き起こされます。
多発性筋炎・筋ジストロフィー
多発性筋炎とは、筋肉の炎症によって、痛み、疲労感、脱力感などが引き起こされる病気です。免疫の異常によって、誤って筋肉が攻撃を受けることが原因と言われています。
筋ジストロフィーは、遺伝子変異を原因とする病気です。筋線維が壊れやすい体質によって、筋力低下、運動機能障害が引き起こされます。
ギランバレー症候群
筋力低下を招く多発神経障害の1つです。筋力低下は数日~数週間をかけて悪化した後、徐々に自然に改善します。また治療によって、筋力の回復を早めることが可能です。原因は、自己免疫の異常と考えられています。
筋力低下の予防・改善法
運動
有酸素運動は、筋力だけでなく、心肺機能の維持・向上に役立ちます。有酸素運動には、ウォーキング、ジョギング、水泳などがありますが、手軽かつ続けやすいウォーキングがおすすめです。
余裕があれば、筋力トレーニングも取り入れましょう。室内で取り組めるメニューを指導いたします。
有酸素運動、筋力トレーニングのどちらも、運動量や方法を誤るとケガの原因となります。医師や理学療法士の指導のもと、実践していきましょう。
食事(栄養バランス)の改善
年齢を重ねると、基礎代謝が低下するため、以前より食べられなくなります。無理をしてたくさん食べる必要はありませんが、限られた中でバランスの良い食事を摂ることが大切になります。特に不足しがちなタンパク質は、積極的に摂取していきましょう。
また、運動によってカロリーを消費したり、筋肉が増え基礎代謝がアップすると、量も食べられるようになります。
運動、食事の両方に気をつけることで、相乗効果が得られます。
筋力低下が気になったら当院までお越しください
筋力は加齢、そしてさまざまな疾患によって低下します。当院では、内科、整形外科、循環器内科、そしてリハビリテーションに対応するクリニックです。また、栄養士による栄養相談も承っております。
筋力低下の原因を突き止め、さまざまな病気の治療をしたり、サルコペニアの予防・改善のための食事療法・運動療法を行うことができますので、安心してご相談ください。