変形性関節症(肘・股・膝・足)

変形性関節症とは

変形性関節症とは変形性関節症とは、加齢や酷使などさまざまな原因によって関節の軟骨が擦り減り、痛み、腫れ、可動域の減少、関節の変形などを起こす病気の総称です。
普段はあまり意識しませんが、私たちの生活は身体の各関節を曲げ伸ばしできることによって支えられています。そのため変形性関節症になると、立ち座りや歩行、腕を上げるといった基本的な動作に苦痛や不自由を感じるようになり、QOLが低下します。
一度変形した関節は、もとに戻すことができません。関節の痛みは「歳だから」と放置せず、お早めに当院にご相談ください。
変形性関節症は、その発症部位に応じて、以下のように分類されます。

変形性肘関節症

肘で起こる変形性関節症です。初期には肘関節に負荷がかかった時に痛みが出ます。進行すると、肘関節の動きの低下、引っかかる感じ、安静時の痛み、手のしびれ・脱力感といった症状も現れます。

変形性股関節症

股関節で起こる変形性関節症です。歩行時やしゃがんだ時などの股関節の痛み、可動域の減少といった症状が見られます。進行すると、安静時の痛み、歩行障害といった症状も現れます。

変形性膝関節症

膝で起こる変形性関節症です。変形性関節症のうち、もっともよく見られます。40歳以上の人が膝の痛みを感じた場合には、まずこの変形性膝関節症が疑われます。
立ち座りや歩行時の膝の痛みから始まり、進行すると安静時にも痛みが出ます。O脚の進行と相まって、歩行障害が現れます。

変形性足関節症

足首の関節で起こる変形性関節症です。足首の痛みや腫れなどの症状が見られます。初期には運動時、進行してからは安静時にも痛みが出ます。

変形性関節症はその他、肩、手指・足指などでも発症します。

変形性関節症
(肘・股・膝・足)の症状

各関節で、以下のような症状が見られます。
痛みはしばしば「深い痛み」と表現されます。

変形性関節症(肘・股・膝・足)の症状
  • 痛み、腫れ
  • 可動域の減少
  • 関節の変形
  • O脚(変形性膝関節症)

これらの症状が悪化することで、立ち座り、しゃがみ込み、歩行、腕を上げる、靴紐を結ぶ・足の爪を切るといったさまざまな日常的動作に困難が生じます。
また痛みによって関節を使わないでいると、筋力の低下やこわばりなどによってさらに動かしづらくなるという悪循環にも陥ります。

変形性関節症
(肘・股・膝・足)の原因

変形性関節症(肘・股・膝・足)の原因加齢に伴う軟骨の変性、スポーツ・仕事での関節の酷使などを主な原因として発症します。
軟骨が擦り減り、骨と骨同士がぶつかることで、炎症・痛みが出ます。特に膝・股関節には日常的に負荷がかかりますので、誰にでも起こり得る病気と言えます。
また肥満の方は、そうでない方と比べると関節(特に下肢)への負担が大きくなるため、若くして変形性関節症を発症するリスクが高くなります。

変形性膝関節症とリウマチの違い

膝関節の痛みや腫れを伴う病気として、リウマチがあります。
その違いについてご説明いたしますので、判断の目安としてください。

  変形性膝関節症 リウマチ
症状 ・関節の痛み、腫れ
・関節の可動域の減少
・関節の変形
・関節の痛み、腫れ
・関節のこわばり
・発熱
・関節の変形
特徴的な症状 ・O脚
・症状が膝のみに現れている
・起床後すぐに症状が現れ、30分ほどで消える
・手指、手指、手首など小さな関節から発症し、続いて膝などに発症することが多い
原因 加齢、関節の酷使など 免疫異常、感染、過労、ストレスなど
好発年齢 40歳以上 30~50代

変形性関節症
(肘・股・膝・足)の
検査方法

変形性関節症が疑われる場合には、主に以下のような検査を行います。

レントゲン検査

骨棘の有無、関節裂隙の狭小化・消失、軟骨下骨の硬化などを確認します。

MRI検査

関節水腫や軟骨病変、滑膜といった軟部組織の状態を確認します。

CT検査

関節の複雑な構造を、三次元的に把握します。
診断に必須の検査ではありませんが、手術方針の決定、手術後の評価などに有用です。

血液検査

関節リウマチ、他の関節炎との鑑別に有用です。

関節液検査

関節腔に針を刺し、採取した関節液を調べます。
関節リウマチや偽痛風、化膿性関節炎などとの鑑別に有用です。

変形性関節症
(肘・股・膝・足)の
治療方法

通常、まずは薬物療法、ヒアルロン酸注射、リハビリなどの保存療法を行います。
保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。

生活指導・減量

関節に無理な負荷をかけないように生活指導を行います。場合によっては、杖を使用します。
また肥満のある方は、下肢の関節への負担を軽減するため、食事や運動習慣の改善により減量します。

薬物療法

痛みや炎症の抑制を目的として、痛み止め、非ステロイド系抗炎症薬などを使用します。

ヒアルロン酸・ステロイド注射

痛みの軽減を目的としたヒアルロン酸やステロイドの注射が行われます。

リハビリテーション

痛みが落ち着いてからは、姿勢訓練、ストレッチ、筋力トレーニングなどのリハビリテーションを行います。

手術療法

人工関節置換術、関節鏡手術、骨切り術など、関節の種類、関節症の重症度などに応じて、手術が行われます。

変形性関節症に対する
リハビリテーション

リハビリでは、ストレッチ、筋力トレーニングなどにより、関節周囲の筋力・柔軟性を高めることが重要となります。
また、関節に無理な負荷のかかる姿勢を回避する、正しい姿勢を身につける姿勢訓練も有効です。
手術後のリハビリも欠かせませんが、自己流ではなく、必ず医師・理学療法士の指示を守って行うようにしてください。
当院では、手術後のリハビリテーションにも対応しております。どうぞ、お気軽にご相談ください。