- 筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちるのは加齢のせい?
- 筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちる原因
- 加齢によるフレイルは「健康」と「要介護」の間です
- 筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちる時の治療方法
- ご自身で判断せず当院を受診ください
筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちるのは加齢のせい?
60代や70代になると、お仕事を引退されて活動量が減少したり、外出する機会が減り運動不足になったりして、筋力や基礎代謝、食欲などが低下します。
一般には太っていることが健康に悪く、痩せていることが健康に良いというイメージがありますが、高齢になってくると少し事情が変わってきます。肥満が生活習慣病や動脈硬化の原因になることは変わりませんが、筋力・基礎代謝・食欲の低下に伴って痩せている状態も、健康やQOLを害する原因となるのです。
見た目の明らかな筋肉量の減少、異常な体重減少、あるいは食欲不振や日常生活中の倦怠感・疲労感、意欲の低下などのサインに気づいた時には、お早めに当院にご相談ください。
筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちる原因
加齢によるフレイル・サルコペニア
フレイルとは、主に加齢によって体や心が衰えた状態を指します。
そしてフレイルに含まれ、特に加齢や病気によって筋力が低下し、日常生活に支障をきたしている状態をサルコペニアと呼びます。加齢のみを原因として起こるものを一次性サルコペニア、病気や栄養不足を原因として起こるものを二次性サルコペニアと呼びます。
フレイルもサルコペニアも、主な原因は加齢です。早期に医療介入することで、要介護状態になることを防げる可能性が高まります。また二次性サルコペニアの場合には、原因となる病気に応じた治療も重要になります。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
筋萎縮性側索硬化症は、四肢や体幹、のど、舌などの筋肉がだんだんと痩せてくる病気です。脳からの各筋肉を動かす指令が正常に伝わらないことで、動きが低下し、痩せを引き起こします。進行すると体を動かすことが難しくなり、飲食・発音、さらには排尿や排便にも支障をきたします。一方で、視力や聴力、内臓の機能、体の感覚などについては維持されます。
筋萎縮性側索硬化症は、主に中高年で発症します。中でも、60~70代での発症が目立ちます。
加齢によるフレイルは「健康」と「要介護」の間です
フレイルとは
多くの場合、心身の衰えは緩やかに進行します。昨日まで走り回っていた人が、急に要介護状態になるということは稀です。
そしてフレイルとは、この緩やかな心身の衰えの中で、「健康」と「要介護」の間にある状態を指します。要介護になる前に医療が介入することで、健康な状態に戻す、あるいは要介護になるタイミングを遅らせるということが可能です。
ご自身のため、そしてご家族のためにも、フレイルの段階で適切な治療を受けることが大切です。
フレイルになる原因
フレイルの主な原因は、筋力低下、(食欲の低下に伴う)栄養不足、運動器の障害が挙げられます。運動器の障害とは、加齢に伴って骨・関節・筋肉といった運動器がうまく働かないことを指します。変形性膝関節症などの病気が原因になっていることもあります。
その他、認知症、うつ病、生活状況(一人暮らし、閉じこもり等)がフレイルの発生や悪化の原因となることがあります。
フレイル・ロコモティブシンドローム・サルコペニアの関係
「フレイル」とは、主に加齢によって体や心が衰えた状態を広く意味します。
そのうち、運動器の衰えによって歩く等の移動機能が低下している状態を「ロコモティブシンドローム」と呼びます。
さらにロコモティブシンドロームのうち、加齢や病気を原因として筋肉量の減少・筋力の低下をきたしている状態が「サルコペニア」となります。
筋力の低下・弱くなってきている、しんどくて体重が落ちる時の治療方法
フレイルの場合
食事療法と運動療法が行われます。
食事療法では、筋肉の形成と維持のためのタンパク質の十分な摂取が重要になります。また、骨の形成を促進するカルシウム、ビタミンDも意識して摂取しましょう。筋肉が増えること、そして運動をすることで、食欲の回復も期待できます。また場合によっては、サプリメントも併用します。
運動療法では、筋力トレーニングが有効です。ご家庭でも取り組める、続けやすいトレーニングメニューを提案いたしますので、ご安心ください。
また効率的に筋肉をつけるためには、筋力トレーニングの1時間後のタンパク質の摂取が推奨されています。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の場合
薬物療法として、リルゾールの内服、エダラボンの点滴などを行うことで、ALSの進行を遅らせることが可能です。
また診断後、早期からのリハビリテーションも重要です。医師の指導のもと、運動器の機能回復・維持を目指したリハビリを行います。
呼吸困難に対する人工呼吸器、嚥下障害に対する胃ろう・経鼻胃管・栄養の点滴なども、必要に応じて導入します。
当院では多診療科、多職種のチーム医療でサポートいたします
年齢を重ねること、病気になったことで起こる体の衰えは、ある意味では受け入れる必要があります。若い頃、病気でない頃のような無理ができないことを理解することが、病気の再発予防、ケガの予防にもなるためです。また、できないことを知ったからこそ、見えてくる生きがいというものもあります。
しかし、すべてを「歳だから」で済ませていると、体や心の衰えは加速してしまいます。
適切な医療の早期介入によって、フレイルを予防することが大切になるのです。
当院では、内科・整形外科・循環器内科、そしてリハビリテーションに対応し、医師や看護師、理学療法士、栄養士をはじめとする多職種でのチーム医療を提供しております。元気に明るく過ごせる毎日をこれからも継続するため、体や心の衰えを感じた時にはお気軽にご相談ください。