喉の渇きや多飲・多尿を
感じたら
気温が高い時、あるいは激しい運動や入浴をした時には、誰でも喉の渇きを感じ、水分を摂ります。
しかし、特に理由なく頻繁に喉が渇く、水分を大量に摂る、飲んでも渇きが癒えないという場合には、糖尿病をはじめとする何らかの病気を疑う必要があります。
近年は熱中症対策として小まめな水分摂取が推奨されており、「水を飲む=健康に良い」というイメージが定着していることから、ご自身では飲み過ぎに気づけないことが少なくありません。家族などまわりの人、あるいは以前の自分と比べてみて、「飲み過ぎかも」と感じた時には、一度当院にご相談ください。
どれくらいの頻度で喉の渇きを感じたら受診するべき?
寝起き、よく運動をした日、お風呂に浸かった後などに喉の渇きを感じるのは、正常な生理現象です。特に心配する必要はありません。
成人が1日あたりに飲み物から摂取すべき水分量は、約1.2リットルだと言われています(食事・汁物などを含めると1日約2.5リットル)。そのため、毎日のように2~3リットルの飲み物を飲む、あるいはたくさん飲んだ後も喉の渇きが癒えないという場合には「異常」と考え、医療機関を受診するようにしてください。
喉の渇きや多飲・多尿の
原因と病気
異様に喉が渇く・たくさん水分を摂る、あるいは尿の量が多いという場合に疑われる病気・症状についてご紹介します。
ストレス
不安や心配ごとなどによって精神的なストレスを感じた時には、自律神経のバランスが乱れて唾液の分泌量が減少します。これにより、喉が渇くということがあります。
通常は一時的なものですが、ストレスが慢性化している場合には、喉の渇きや多飲も続く可能性があります。
更年期障害
45~55歳くらいの女性によく見られる病気です。更年期は女性ホルモンの分泌が低下するため、心身にさまざまな不調をきたします。特に閉経を境に、女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。
更年期障害の症状の1つとして、喉の渇きが挙げられます。
ドライマウス
加齢やストレス、膠原病、薬の副作用などを原因として唾液が少なくなり、口が乾燥する病気です。
口内の粘つきや口臭といった症状に加え、喉の渇きが見られることがあります。
発汗や排尿
運動や入浴、高気温などを原因としてたくさん汗をかいた時、たくさん排尿をした時には、体内の水分量が不足気味になることから、喉に渇きを感じます。
その時だけ、その日だけであれば特に心配はいりません。
発熱や下痢
発熱や下痢、嘔吐などの症状は、体内の水分を奪います。胃腸炎などでこれらの症状が見られる場合には、脱水を防ぐため、普段より小まめに水分を摂取する必要があります。
異常な喉の渇きは「糖尿病」のサインかも
糖尿病は、自覚症状の少ない病気です。
その中で、代表的な症状と言えるのが、「異常な喉の渇き」です。糖と一緒に多くの水分が尿へと排泄され、血液がドロドロになることで、一般的には考えにくい喉の渇きを感じます。
糖尿病の「喉の渇き」以外の主な症状
疲れやすくなった
血糖をエネルギーとして細胞に取り込めないことからエネルギー不足となり、疲れやすさや倦怠感などの症状が引き起こされます。
頻尿、尿量が増えた
糖と一緒に多量の水分が尿へと排泄されることから、頻尿、多尿といった症状が引き起こされます。
夜中に何度もトイレに行く人、喉の渇きを伴う人は、特に注意が必要です。
尿が泡立つ
血液がドロドロになることで、血液をろ過する腎臓の糸球体が傷つき、尿にタンパク質が混じります。このタンパク質の作用によって、尿が泡立ちやすくなります。いつまでも泡が消えないという場合には、特に注意が必要です。
体重減少
インスリンが働かないことでブドウ糖をエネルギーとして使うことが難しくなるため、脂肪・タンパク質が代用されます。これにより、体重減少が起こります。
手足のしびれ
糖尿病を治療せずにいると、神経細胞を阻害する物質が溜まっていきます。加えて、血流が悪くなることで末梢神経での栄養・酸素が不足することから、手足のしびれ、感覚低下が引き起こされます(神経障害)。
喉が渇く・多飲・多尿の時の対処法
喉が渇く、多飲、多尿といった症状がある場合、特に水分の摂取を我慢する必要はありません。糖尿病の場合はむしろ、血液がドロドロになるのを防ぐために多めに水分を摂ることをおすすめします。
ただ、その場合、飲むのは水、またはカフェインを含まない麦茶などにしてください。スポーツドリンクを含むジュース、カフェインの多いコーヒー・紅茶・緑茶、お酒などは控えましょう。
もちろん、こういった自己対処だけでは糖尿病は良くなりません。喉の渇きなどの症状が現れているということは、ある程度糖尿病が進行しているものと思われます。できるだけ早く、当院にご相談ください。